精油の安全性、飲用について

精油は安全なものでしょうか? 答えはNoです。使い過ぎは危険です。
体に何らかの影響があるからこそ、人は香りを感じる能力を身につけ、それに対して何らかの生理反応が起きます。精油は正しい使い方をすれば、それらの生理反応を利用した、体の本来持っている力を引き出してくれます。
※日本で販売している精油は、あくまでも雑貨扱いで、直接肌につけたり飲んだりするものではありません。
 自己責任でも絶対に行わないでください。


 

肌につける場合の安全性


精油は肌につける化粧品などに用いる時は、化粧品向け香料という扱いになります。化粧品の原料を安全に用いるために、RIFM (香粧品香料原料安全性研究所;The Research Institute for Fragrance Materials, Inc.)という組織で安全性の評価を行っています。評価項目として、皮膚刺激、感作性、光毒性、光感作性、急性経口毒性、急性桂皮毒性、眼粘膜刺激性試験、代謝などが評価されています。

RIFMの評価結果に基づいて、IFRA(国際香粧品香料協会;International Fragrance Association)が香料を安全に使用するための基準を定めています。この基準では、使ってはいけない成分、化粧品の用途により使える量の上限がある成分などを定めています。例えば、レモンバーベナオイルは肌につけてはいけない成分に分類されていますし、光毒性のある精油は使用濃度が制限されています。

日本では明確な基準はないのですが、日本化粧品工業連合会では、化粧品の安全性担保する指針として、IFRA規制を参照することが推奨されており、多くの化粧品企業はIFRAに則り化粧品を開発していると思われます。ただし、あくまでも化粧品の安全性の保証は企業の自己責任によるものであり、法に則ったものではないところが注意が必要です。

 

飲用の場合の安全性


精油を食品や飲料などに用いる時は、食品添加物香料(フレーバー)という扱いになります。国際的なフレーバー素材の安全性評価は、IOFI(国際食品香料工業協会;International Organization of the Flavor Industry)、CAC(コーデックス委員会;Codex Alimentarius Commision)、JECFA(FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives)などの組織で評価されています。主な評価項目としては、一般的な毒性試験、繁殖試験、催奇形性試験、発がん性試験、抗原性試験、変異原性試験などが行われています。また、ADI(1日許容摂取量)という、継続して飲み続けても健康を損なう恐れのない量を設定しています。

日本では、食品衛生法で使用可能な天然香料が定められており、精油もここに該当するものであれば使用することができます。
→天然香料起源物質リスト
ただし、使用の濃度については各企業の責任の範囲となっています。精油の風味はとても強いため、通常の使用量であれば危険になるケースはないと考えられます。ただし、通常の使用量というのが、一般の方が想像しているよりもはるかに低い濃度であることに注意が必要です。(例えば、0.0001%というレベルのオーダーです)

また、市販の精油は天然100%と記載してあっても、別のものが入っている場合もあります。
→詳しくはアロマオイル、精油とは
飲用可と記載してあっても、販売している側が中身をしっかりと把握できていないこともあるため、精油の飲用はお勧めできません。
 
 ※パフューマーハウスでは、飲用できる種類の精油は、飲用可能なレベルの精油を販売していますが、
  食品添加物として輸入していませんので、飲用には用いないでください。

 

※確かな情報を元に作成していますが、間違い等を見つけましたらご連絡いただけると助かります。

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