香りとは

香りはいったいなんなのでしょうか。なぜ感じるのでしょうか。
人間の嗅覚がなぜ存在するのか、一緒に考えてみませんか?

 

香りとは


香りの本質の多くは、分子量が約300以下の揮発性の有機化合物です。例えば、エタノールは揮発性の有機化合物であり、特有のつーんとした香りをもっています。ラベンダーの精油であれば、リナリルアセテート、リナロール等、数百種類の有機化合物が混ざり合った混合です。成分が多いとされているコーヒーの香りは、コーヒー豆が焙煎されることにより、新たな香りの成分が作られ、1000種類以上の成分が混ざり合っています。
なんらかの匂いを持った有機化合物は40万種類以上あると言われており、まだ見つけられていない香りの成分が沢山あると考えられています。
 
 

なぜ香りを感じるか


香りを感じる嗅覚は人間がもっている生理機能のひとつで、人間にとって必要なものや危険を察知する機能と言えます。

エネルギーとなるものをおいしそうに感じる。
  もぎたてのフルーツ、焼きたての肉、カレー屋さんの香り・・・。

食べてはいけないものを、不快に感じる。
  腐った臭い、カビの臭い・・・。  ※臭い自体には、害はありません。

子供の頃に覚えた懐かしい香りを感じると記憶がよみがえるといった現象もあり、生理面だけでなく、心にも影響を及ぼします。これは、経験することにより、脳のニューロンが形成されることによって、起こっているようです。その結果、人による好みの違いなどが起こっていると考えられています。

香りは鼻にある嗅覚受容体という場所で感じ、様々な成分の情報が統合されて、脳に情報が伝わります。嗅覚受容体の働きは、かなり解明されてきましたが、沢山の成分を1つの情報としてどのように統合し、脳に伝達されていくのか、あまりわかっていないのが現状です。

香りを感じると、交感神経や副交感神経に働きかける作用などもあり、アロマテラピーで活用されています。また、鼻から吸収する薬も存在しています。鼻は粘膜のため吸収がとても早いのが特徴ですが、低分子の化合物のみが吸収されるようです。鼻から吸収されると、血液脳関門を通過せずに脳に到達するとの報告もあり、非常に効果が期待できるとともに、危険な一面ももっています。
 

※確かな情報を元に作成していますが、間違い等を見つけましたらご連絡いただけると助かります。

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